Case #14

ありのままを

こちらは関西にお住まいのおふたり。実家のある高知で結婚式を挙げたいということでご相談をいただきました。

打ち合わせのため関西へ何度か足を運びましたが、特に新婦さまとはランチをしたり、おすすめのお店を案内していただきながらショッピングを楽しんだり・・・、まるで友人と過ごすような時間をご一緒しました。

もはや普通に楽しいプライベートだったのですが(笑)、そういう時間をご一緒したことによって、おふたりが持つ価値観や考え方が鮮明にイメージできるようになりました。

通常であれば新郎新婦さまのご要望を聞き取って会場づくりをおこなっていきますが、おふたりには「私におまかせしていただけますか?」とお伝えしたのです。

固定概念にとらわれないエシカルな視点を持ち、周囲の人もご自身も笑顔で満たしていく・・・

そんなおふたりには、爽やかで明るいアーティステックな会場装飾が似合うと思いましたし、私自身も「そういう空間にいらっしゃるおふたりを見てみたい」と感じました。

高砂は、木のアーティスト・Naruki Takahashiの椅子とテーブルをセッティング。ありのままの木の模様や風合いを生かした作品は、おふたりもきっとお好きだろうなと思いセレクトしました。

装飾はオレンジとイエロー系のお花とグリーンをメインに。おふたりのお気に入りの衣裳がオレンジ系でしたので、リンクさせることによって会場全体からおふたりの空気感を感じることができます。

おふたりがご用意されたサービスや装飾もすてきだったので、ぜひご覧いただきたいです。

ゲストに配る焼き菓子は、新婦さまが選んだヴィーガンクッキー。

こちらはリングピロー。サスティナブルな素材でつくられたお皿です。

水合わせの儀でおふたりが水を注いだのは、新婦さんの実家にあった植物です。

お母さまが持ってきてくださった鉢植えとスタンドがなんとも素朴で可愛かったのでそのまま使いました。

別のものに差し替えられると思っていたお母さまは驚きながら笑っていらっしゃいましたが、ご自身が用意したものが結婚式に参加している光景は、きっと忘れられないものになるのではないかと思います。

また、前日のお話になりますが、おふたりと、新婦さまのお父さまの3人でメッセージ入りフォトコーナーを手づくりしました。

ご親族やご友人だけでなく、結婚式の準備で出会った業者さんへも感謝のメッセージが書かれていて、私もびっくり。本当にやさしくて義理堅いおふたりです。

結婚式当日、写真とメッセージをずーっと眺めていたのは、新婦のおばあさまです。

おふたりが「写真とメッセージを持って帰っていいよ」と言うと、本当に嬉しそうな笑顔で喜ばれていたのが印象的でした。

結婚式の最後は、両家がそれぞれ飼っていらっしゃるワンちゃんたちが登場。

こちらの会場はペットが入れなかったので、式のあいだは近くのペットショップで待機をお願いしておりました。会場外でご一緒にお祝いと記念撮影ができておふたりも喜ばれていました。

 

結婚式は非日常のセレモニーですが、その中におふたりの〈らしさ〉や〈いつものしあわせ〉を取り入れることができた結婚式だったと思います。

またいつかランチをしながら結婚式の思い出話に花を咲かせたいですね。