Case #11

しあわせな涙

結婚式を挙げられる新郎新婦さまがもっとも感動する場面は、どこだと思いますか?

私が担当した新郎新婦さまの多くは「会場を見た瞬間」とおっしゃいます。
たくさん悩み、考え、積み重ねてきた想いが現実のカタチとなったことに、これまで経験したことのない感動を覚えるのだそうです。

こちらの新婦さまも、まさに会場を見た瞬間から大粒の涙を流されていました。
私がこれまで担当した新婦さまの中で、いちばん泣いていらっしゃったかもしれません。

最初にご相談にいらっしゃったのは、新婦さまお一人でした。
お世話になった方々へのご挨拶として、また、自分自身へのけじめとして結婚式を挙げたいと考えていた新婦さま。
一方、新郎さまは職人気質でシャイな性格もあり、結婚式を挙げることに抵抗感があったそうです。

「結婚式を挙げることは自分のわがままなのだろうか」と思い悩んでいた新婦さま。
その日々があったからこそ、会場を見た瞬間、込み上げてくるものが大きかったのだと思います。

おふたりがゲストのみなさまとゆっくりお話ができる結婚式となるよう、今回は二部制にしました。

一部めは新郎さまのお仕事関係のみなさまをお招きしてきちんと結婚のご報告を行いつつ、二部めはご友人を中心にしてリラックス感のある雰囲気に。
おふたりも立ち振る舞いがしやすかったのではないかと思います。

また、ご家族と過ごすお時間も大切にしていただきたいと思い、一部と二部の合間のお時間にはゆとりを持たせました。
会場で行われるセレモニーはもちろんのこと、その日の全体の流れであったり、式の前後や合間のお時間も結婚式の一部であると考え、スケジュールを組んでいます。

会場装飾は華美にするのではなく、“引き算”をするようにシンプルにしていきました。
甘すぎない雰囲気は、古風な性格のおふたりにぴったりだったと思います。

お衣裳は白打掛、ウエディングドレス、カラードレスの3タイプで。
黒色のカラードレスは、それまでの雰囲気をガラリと変化させ、ゲストのみなさまにも大変好評でした。

ご友人が描いてくださったウエルカムボードです。とてもおしゃれで素敵ですね。

 

最初から最後まで、ずっと涙を浮かべていた新婦さま。
新婦さまが悩んでいたことをご存知だったゲストのみなさまもご一緒に泣いていらっしゃいました。

派手な演出にせずとも、シンプルだからこそ、伝わるものがあります。
そして、それがかけがえのない感動となるのです。