Case #3

ふたりらしく

「人生の節目だから、こだわった結婚式をしたい」とお考えだったご新婦さま。他の会場ではその想いが叶えられなかったため、私へご相談にいらっしゃいました。

職人としてお仕事されているご新郎さまは、寡黙で優しい方。ご新婦さまは社交的で、花が咲いたような笑顔が印象的な方。それぞれの素敵な個性が、結婚式にも表れていたように感じます。

会場装飾はご新婦さまの好みの雰囲気にまとめました。いちばん好きという紫色をポイントカラーにしています。

受付のそばには、おふたりのお気に入りのイルミネーションドームで飾り付け。まるでおふたりがそのまま人形になったようで、とても可愛かったです。

ゲストのことを大切に考えていらっしゃるおふたりでしたので、式の最中は自由に動いていただけるようにしました。あちらこちらへとテーブルをまわって楽しそうにお話ししているご新婦さまを遠くから優しく見守るご新郎さま・・・とても心温まる光景でした。

小さなゲストも多い式でしたので、お子さまも、そのお母さま・お父さまも楽しめるように配慮。ご新婦さまのご希望でお料理をお願いしたシェフたちがつくるお子さまメニューも好評でした。

式の終盤にはサプライズを。お打ち合わせのなかでご新郎さまが着ける蝶ネクタイをご親族さま一同で着けたいとおっしゃられていたご新婦さまですが、「でも、贅沢かな」と諦められていました。
そこで私からのサプライズとして、蝶ネクタイを着けたご親族さまにご登場していただきました。
これからもご家族のセレモニーで着けていただいたり、次の世代へ引き継いでいってもらえるとうれしいなと思っています。

そして、ご新郎さまからご新婦さまへもサプライズ。そんなことをするタイプではないご新郎さまだったので、ご新婦さまはとても驚かれていました。

式の最後、ご新婦さまは感動の涙に溢れていました。実は、当初ご家族さまは一般的な会場での式を勧められており、優しいご新婦さまは「自分の想いを優先してもいいのだろうか」と悩まれていたのです。そんなご新婦さまの背中を押してくれたのは弟さんだったそうです。
式当日に涙するほど喜ばれたご家族さまを見て、ご新婦さまには安堵や感謝など様々な想いがあったのだと思います。

そして、最後の最後におふたりから私へサプライズプレゼントをいただき、私もこらえきれずに号泣してしまいました。ありがとうございます。ほんとうに嬉しかったです。

結婚式は「新郎新婦が主役」というイメージもありますが、こちらの式はご家族やご友人のみなさんも、おふたりに負けないぐらいしあわせそうに笑っていました。その笑顔をつくったのは、優しくてあたたかいおふたりの人柄だと思います。そんなおふたりと出会え、すてきな結婚式のお手伝いができて、私もしあわせです。