Case #6

あたたかなふたり

私がウェディングプランナーを続けている理由のひとつは、新郎新婦さまとのあいだに、仕事という枠をこえた素敵な出会いや繋がりが生まれるからです。こちらのおふたりとの出会いもまさにそうでした。

結婚式は「自分たちのため」よりも「家族やゲストのために」をご優先させてお考えで、あたたかみ溢れるおふたりらしい結婚式となりました。

ご親族さまのみがご参加される挙式は厳格な神社でとり行いました。おふたりの晴れやかな表情がとても印象に残っています。

 

ゲストをお招きするパーティーは、ともに建築関係のお仕事をされているおふたりらしいコーディネートになりました。

高砂席は新郎さまの職場仲間である大工さんが造った「家」のなかに、ソファやドアを置いてリビング風に。周囲にはお花やグリーンのカーペットを置いて「お庭」っぽく。

おふたりの「家庭」にゲストのみなさまが遊びに訪れたようなアットホーム感を演出しました。

 

お仕事関係のゲストの方も多かったので、席札は「WINDOW」や「DOOR」などお家にまつわるワードに。お家の形をしたキャンドルは、私からおふたりへのプレゼントです。

ケーキカットではなく「お肉カット」にしたのも、「ゲストのみなさんに楽しんでほしい」というおふたりのおご希望からでした。

シェフにローストビーフを作っていただき、お肉ソングと一緒に牛の被り物をしたスタッフが運ぶと、ゲストのみなさんは少し驚きながら笑顔に。会場がさらに和やかな雰囲気に包まれました。

その後、建築関係の講師をしている新婦さまへのサプライズで、生徒さんが登場。感謝のお手紙を朗読されました。

サプライズのご計画をされたのは新郎さま。ご準備の段階では生徒さんから「手紙を書いたことがないで、どう書けばいいか分かりません」といったご相談もありましたが、最終的には「自分で考えます」と一生懸命思いをつづってくださいました。

緊張しながら朗読されたお手紙は生徒さんの純粋な思いが溢れていて、新婦さまも目を潤ませながらお喜びに。新婦さまと生徒さんの信頼関係を垣間見たようでした。

 

こちらの写真は二次会でのおふたり。着ていらっしゃるのは、お好きなアーティストのTシャツ。ご結婚を祝う直筆のメッセージ入りです。おふたりと私の3人でライブへ行って、書いていただいたのですが、私にとってもすごく楽しい思い出のひとつです。

後日、スタッフが写っている写真をプリントし、一人一人にメッセージを添えてプレゼントしてくださいました。私たちにもあたたかな心づかいをしてくださるおふたりです。

プランナーとお客さまの関係をこえた、とても楽しいお時間を共有させていただいたと思います。ありがとうございました。